犬が口に入れたら危険なものについて、正しい知識を得ておきましょう。
体内に入ると手術を要する恐れがあるもの
- ビニール
- 大きな種
- 骨、串カツや焼き鳥の竹串
- 釣り糸、マチ針、針金
- 糸、ひも
*これらを飲み込んでしまうと、腸に詰まって腸閉塞を起こしたり、内臓に刺さったりします。
また、糸を飲み込んだ場合は、腸の伸縮運動により、飲み込んだ糸で腸が切れることがあります。
愛犬が異物を飲み込んだときは、すぐに動物病院へ行きましょう。
食べ過ぎると犬の体によくないもの
- 牛のレバー、牛肉
食べ過ぎると、激しい出血性の下痢を起こす腸性毒血症になるおそれがあります。
- ケーキ、お菓子など
肥満や歯槽膿漏の原因になります。
- 塩分が高い食べ物
肝臓や心臓に負担をかけます。
犬が食べると、中毒症状を起こす危険性があるもの
- 玉ねぎ、ネギ、ニラ類
ネギ類に含まれる成分が犬の赤血球を破壊し、溶液性の貧血を起こすことがあります。
その他、嘔吐、下痢、血尿などの症状が出る場合もあります。
加熱しても毒性は破壊されないので、ハンバーグ、すき焼き、スープなどを犬が口に入れないように注意してください。
- チョコレートなどのカカオ類
チョコやココアなどに含まれるカフェインやテオブロミンが嘔吐、発熱、下痢、けいれんなどを引き起こします。
- お茶やコーヒー
お茶やコーヒーに入っているカフェインが下痢、嘔吐、けいれんなどを引き起こします。
- 毒性のある植物
クラメン、ダチュラ、オシロイバナ、すいせん、キョウチクトウ、しきみなどに含まれるアルカロイドが中枢神経に作用し、中毒症状を起こす場合があります。
- エチレングリコールの入った製品
不凍液、化粧品、洗剤などに入っているエチレングリコールは、急性・慢性の中毒症状を引き起こします。
- 乾電池、ボタン型電池
犬の体内の同じ場所に長時間とどまると、電池から強いアルカリ液が漏れ、胃粘膜がただれ胃に穴が開く可能性があります。
- 人間用の薬
犬が薬を飲み込んでしまう事故で特に多いのは、かぜ薬と睡眠薬です。
成分により、神経系統に作用し、興奮、過呼吸、けいれん、昏睡、溶血性の貧血などの症状が出ます。
*飲み込んだらすぐに動物病院へ
異物を飲み込んでしまったときは、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
飲み込んだ時間や、飲み込んだものの量、成分を控え、実物があれば、持参してください。
対処法は様々ですが、催吐剤、胃洗浄、吸着剤、緩下剤、解毒剤などで処方します。
ただし、全てに解毒性があるわけではないので、毒性のあるものは犬の生活範囲からは遠ざけることがベストです。